目の仕組みについて
メガネレンズには様々な設計、素材があり、用途に合ったタイプを選ぶ必要があります。
プラスチックレンズの特性についてお話する前に、眼の仕組みについて少し説明しておきます。
私たちの目はカメラと同じような仕組みを持っています。
目に入った光をカメラのレンズにあたる『水晶体』で屈折させ『網膜』というフィルムに写して像を
見ています。
目にはカメラのオートフォーカスのような自動的にピントを合わせる機能が付いています。
『水晶体』を厚くしたり、薄くしたりしてピントを合わせるのです。
このピント合わせの機能にズレが生じると物がぼやけて見ます。
メガネレンズはこのピントのズレを補正して、モノをハッキリと見えるようにします。
近視・遠視・乱視について
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近視 凹レンズで補正します。
近視は、眼球の前後の長さが長すぎたり、角膜や水晶体の屈折力が強すぎるために、遠くを見るときにピントが網膜よりも前方に来るので遠くがぼやけてしまいます。 |
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遠視 凸レンズで補正します。
遠視は眼球の前後が短すぎたり、角膜や水晶体の屈折力が弱すぎるために、遠くを見るときにピント調節を休めてしまうと、ぼやけでしまう。しかし、強い遠視でなければ調節により遠くもハッキリ見ることができます。 |
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乱視 乱視用レンズで補正します。
乱視とは、角膜や水晶体が縦、横あるいは斜め方向にゆがんでいるため 、光を一方方向に束ねることが出来ない状態です。
ピントの位置が方向で違うため、物の輪郭がある方向でぼやけたり、ある方向に流れているように見えます。 |
メガネレンズについて
現在、メガネレンズの素材は、軽いプラスチックレンズが主流となっています。
ただし、メガネレンズに使用されるプラスチックレンズは、必要な性能を満たすために
研究・開発された専用の素材であり、私たちが日頃眼にする他のプラスチックとは
全く異なる科学構造をしています。
レンズの薄さは素材の屈折率によって決まります。
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通常の屈折率1.50素材から1.56素材、1.60素材、1.67素材、1.74素材と数字が上がるにつれレンズは薄くなっていきます(左図)。
また設計もレンズを薄くするために研究されています。
通常の球面設計に比べ、非球面設計では、シャープな領域がぐっとひろがります。
メガネレンズの中でも、非球面レンズはさらに高度な設計技術が要求されます。
非球面レンズはメガネの、レンズ周辺部のユレ・歪みやボケの原因となる非点収差を抑える高度な設計技術により、周辺部でもゆがまず、レンズ全面で高性能を発揮します。
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両面非球面で更にシャープな視界を!(レンズの違いによる見え方比較@) |
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レンズの両面を使用して非点収差を補正しているので従来の球面、非球面レンズに比べて更に快適でシャープな視界を得ることができます。
両面非球面で更にシャープな視界を!(レンズの違いによる見え方比較A) |
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レンズの見え方
左:非球面レンズ
右:球面レンズ
非球面レンズはレンズ周辺までくっきりと見ることができます。一方、球面レンズはレンズ周辺部で歪が生じます。 |
非球面レンズ |
球面レンズ |
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両面非球面で更にシャープな視界を!(レンズの違いによる見え方比較B) |
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薄くて軽い両面非球面(右図)。
上は遠視用プラスチックレンズ。
下は近視用プラスチックレンズ。 |
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さらに
両面非球面レンズなら、レンズを通して見た顔の歪みを最小限に抑えます。左右で度数が異なるレンズの場には、自動で厚みのバランス調整を行うことも出来ます。 |
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遠近両用レンズ |
中近レンズ |
近用ワイドレンズ |
手元専用レンズ |
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